催眠療法(ヒプノセラピー)の特徴のひとつに、「いま自分が置かれている状況を冷静に感じる」ことがあります。
人は問題がある時、その問題が最大限にクローズアップされ、そのこと以外に起きている「いいこと」に目が向かないものですよね。
問題解決が何よりの願いになりますから。
当然すぎることです。
でも、ちょっと問題から目をそらしてみると、意外に「いいこと」が転がっているかもしれません。
川をカヌーで進んでいる時、岩などの障害物が見えると回避法を考えたり、そのことで精いっぱいになり、それを超えたらまた別の障害物が見えたりして。
初心者はきっとそのことしか考えられないと思います。
上級者はきっと全体を見渡していますよね。
全体を見渡すことこそ、問題解決につながり、障害物に再び直撃する可能性を最小限にとどめられるのではないかと思います。
日々の生活での問題も同様ではないでしょうか。
問題の渦中にいる時は全体・まわりを見渡す余裕がありません。
催眠状態は無意識(潜在意識)と意識(顕在意識)がつながった、高い集中力を持ちながらも感情も深く味わえるリラックスした状態です。
その状態で今の自分と取り囲む状態を落ち着いて見つめていくことで、今までは問題の陰に隠れて見えなかった「いいこと」にも目を向けていける可能性があります。
マイナスのことばかりに目が向くのも人間ですが、その陰に隠れていた「いいこと」に気づくことでマイナスが少しずつ弱まっていくのではないかと思うのです。
催眠療法(ヒプノセラピー)にはその可能性があると信じています。